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理事 河野 顕
(生活クラブ生協青森専務理事)
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題は自由と言われても、この紙面で生活クラブの目指すところとか生活クラブの理念は?などと書いてもと思いつつ・・・。
私は青森に来て丸4年になります。先日、加入説明に行った先で「河野さんってどこの国の人?」なんて聞かれました。言葉が変とか変になまっているなんてよく言われますが、まさか外国人が下手な日本語を喋っていると思われるとは。
そもそも私は東京生まれの東京育ちなのに新潟、山形、青森と方言の豊かな土地で暮らしてきたため、各地方の言葉とイントネーションが微妙に混ざり合って今では標準語に戻れなくなってしまいました。習慣は怖いもので東京に行った際「言葉変だぞ」なんて言われても今更直らなくなってしまいました。方言を標準語に直すより、なまってしまった言葉を戻すほうがはるかに難しいことに気が付きました。
地方で暮らす時に地元に馴染むためにはまず言葉からだ!と妙に入れ込んで出来るだけ地元の方言を真似て喋ることに心掛けてきました。地元の人には変な方言と思われても転勤族の方などからは地元の人と思われた時には、なかなか様になってきたぞなどと密かにうれしさを感じたものです。しかし、新潟、山形、青森と北上するにつれ方言の難易度は増し、津軽弁に至ってはまだまだ習得できない状況です。まるで外国語のように異なる単語が多いのに加え、イントネーションはかなりレベルの高いものだと感じています。
私自身もともと東京嫌いで長野や山梨あたりで暮らすことを漠然と夢見ていましたから、周りは当然地方で暮らすだろうと思っていましたが、親族からは一体どこまで北に行くんだなどと言われます。これ以上の北は北海道しかありませんし、津軽弁の習熟度もまだまだ不十分で、当分青森県民でいようと思っています。
住めば都とは良く言ったもので他県から来た人の方が青森の良さを味わっているかも知れません。知らない土地に住むと取りあえず観光地に行ってみたり、郷土料理を食べてみたり、新しい発見が数多くあるものです。すぐ側に日常的にあること柄はなかなか気が付かないことも多いと思います。私も雪さえもう少し少なければ、青森は最高のところだと思っています。
皆さん都会に行くととかく標準語を話そうとしますが、私は青森の組合員が会議等で東京に行く時には津軽弁丸出しで話すように勧めています。こんな言葉をしゃべる組合員が生活クラブの仲間にいて、遠く青森の地でも生活クラブの運動を広げようとしているんだと感じとってもらうには津軽弁は非常にインパクトがあります。これからも津軽弁を絶やすことなく堂々と喋り、青森を誇りに感じていきましょう。
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