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日本生協連・コープ共済連共催「2009年北海道・東北地区代議員会議」報告
〜「08年まとめ・09年方針など」討議。北海道・東北地区から27生協・50名が出席〜

 日本生協連とコープ共済連は、2009年4月1日に、仙台ガーデンパレス(仙台市)において、6月に開催される日本生協連通常総会に向けて事前討議のため、北海道・東北地区代議員会議を開催しました。この会議は、北海道・東北地区、関東・首都圏地区、東海・北陸地区、近畿地区、中四国地区、九州地区など6会場で地区別に開催されたものです。この北海道・東北代議員会議には、この地区の27生協から約50名(オブザーバー10名)が出席しました。日本生協連からは山下会長・矢野専務理事が、コープ共済連からは伊藤良彦常務理事が出席しました。青森県からは、県生協連、コープあおもりはじめ、県内の各生協から代議員と傍聴者が出席しました。コープあおもりの土岐常務理事が「08年度中止となった北東地連の平和ユニセフの交流会の09年度開催」を要望しました。以下概要を紹介します。

代議員会議の様子 代議員会議の様子
代議員会議の様子


<北海道・東北地区代議員会議の概要>

議題:日本生協連関係
(1) 08年度活動のまとめと09年度活動方針・事業計画について
(2) 08年度決算見通し・剰余金処分案・09年度予算案について
(3) コープ商品品質保証体系再構築計画の関連報告
(4) 新・コープ商品政策の見直しについて
(5) 医療生協の全国連合会づくりの進捗報告
   :コープ共済連関係
(6) 08年度活動のまとめと09年度活動方針・事業計画について
(7) 09年度予算案について
 
会議の要旨 (抜粋)
<山下俊史日本生協連会長挨拶 (要旨)>
餃子事故の影響・ショックを引きずった大変な年。日本生協連の昨年総会で、出直しを約束した「品質保証体系の再構築を柱に事業と組織の出直し的な再構築」の検証をお願いしたい。われわれの品質保証体系の中で最も弱かった「情報の共有化・統合・判断機能の確立」と「会員生協との苦情情報の共有化と解決のプロセスの共有化」を進め運用に入った。(中略)また、「コープ商品とは何か、どうあるべきか、どのような価値を実現するのか、どのような基準で管理するのか」等について、一致点を「新・コープ商品政策の見直し版」として、提示するところまで到達した。09年度はまだその先が見えないが、経済の危機、くらしの危機、生協の経営の危機を突破しなければならない。足元固めのため策定した「新・コープ商品政策の見直し版」が、くらしの危機に噛み合った商品提供につながるものとして、提示できているかどうかも年度をかけて検証いただきたい。今回の議案が十分なものかどうか、足並みを揃えた出直しのために有意義な討議をお願いしたい。
 
<日本生協連報告についての質疑応答の一部抜粋して紹介>
<<○:質問・意見、●:答弁>>
コープあおもり・・・・・・
地連の平和ユニセフの交流会は、08年度は中止となったが、09年度は開催して欲しい。また地連の組合員活動交流会に、平和・ユニセフの分科会を加えて欲しい。
いわて生協・・・・・・
コープ商品の品質管理水準について一定平準化することには賛成だが、一律にハードルを高くしてそれを満たさなければコープ商品ではないということはあってはならない。品質管理に問題があるとすれば日本生協連が芯として役割を果たすことが求められる。コープ商品をつくる本質的な意味を捉えた論議を組み立てていただきたい。
宮城県生協連・・・・・・
生協が関わる福祉事業としては介護サービスが中心。この面で2008年度は生協がある程度役割を果たせた。また、介護サービスの報酬の改定で国が「家事援助の減額」を示したのに対して、日本生協連がいち早く「家事援助は重要であるため残すべき」との要望書を上げ、宮城でも地元出身の国会議員に働き掛けるなどした結果、減額の意向が沈静化した。今後も制度改正の陰の問題点を日本生協連が分かりやすく解説する取り組みを方針に明記してほしい。
北海道生協連・・・・・・
“消費者支援ネット北海道”(ホクネット)を立ち上げ、不動産賃貸借契約で、230の不動産業者に契約書を送るように要請し、いま個々の業者に改定の申し入れをしているが、やはり法的な力が必要だと感じ、ホクネットの適格消費者団体認定を09年秋には受けることで進めている。「消費者力の向上」は難しいテーマなので、個々に孤立した不利な立場におかれている消費者をまとめるような組織的パワーをつくりあげる方針の確立をお願いしたい。
岩手県連・・・・・・
(1)消費税は2011年までに増税が検討されている。私たちは、税の取り方や使われ方、社会保障のあり方も含めて議論をしてきた結果、「消費税は反対の立場で運動すべきだ」と考えている。(2)「消費者・組合員のくらしを取りまく状況」について、徹底して深めることが重要だが、東京と地方では実態に相当の違いがあるので、大都市と地方を無理に一つにまとめる必要はない。それぞれの視点から深めることを追求していただきたい。(3)協同組合研究セミナーで、生協総研理事長が基調講演で「市場原理主義崩壊の中で、協同組合が原理原則に帰った役割を果たすべき」と話されたが、まさにそのことが求められている。日本生協連が「協同組合の原理・原則、今日の生協のアイデンティティ、ミッション」を捉え直し、ナショナルセンターとしての役割を果たしてもらいたい。(4)生協が核兵器廃絶の最大の市民団体としての役割をはたしてきたこともあり、「NPT再検討会議」に向けて、日本生協連の取り組みに期待をしたい。
コープあきた・・・・・・
厳しい地域経済の中で、09年度計画では、生協がどのように対応したらよいのかについて全職員で論議をし、160項目が上がり、それを2つに絞った。1つは「雇用支援」。1年に限って20名を雇うことにした。2つ目はくらしの危機に際しての「生活支援の取組み」。3月21日から米やパンなど33品目の大幅な値下げを行った。通常の2倍〜5倍の実績となり組合員の強い期待と要望を感じた。今後共同購入で5%引きを実現するなど、年間を通じて組合員の生活支援に取り組みたい。
日本生協連:矢野専務理事から総括答弁(一部抜粋。詳細は省略)
1. コープ商品の価格、開発手法等に関して
「品質安全のレベル」は維持することは当然であるが、現在の価格対応の要望にはきちんと応えることが必要と思っている。2つの問題があり1つは、トップバリューなど他のPBとの比較を行っているが、現状6割はコープのほうがまだ安いにもかかわらず、打ち出し方がへた、ぱっと見た時の安さの演出などに弱さがある。2つ目には、いままでの品質はなるべく落とさないということを前提にしている。そうすると、09年度は主要な商品を下げなければ組合員の期待に応えられないということで、打ち出した。次に仕様の見直し、トレードオフを大胆に打ち出すなどして価格を大幅に下げることにしている。いずれ絶対的な安さを追求する仕組みやMD手法へ踏み込むことが必要だ。原材料相場や為替、製造ロットなどリスク、予測と数量の集約になどより生産関係、製造管理への関わりなど、売り場とメーカーの間をつなぐ新しい関係に踏み込むことが長期的な価格政策につながる。
2. 社会保障に関しての分かりやすい記述をとの指摘は、今後の広報活動などの中で考える。
3. 共通の理念として、学習のレベルでなく運動のレベルというご指摘に関して
「平和の問題」などさまざまな問題は、に色々なご意見の中で一致するレベルの表現としている。また文脈の中で捉えていただくことで基本的なスタンスをご理解願いたい。9条は平和の中で、農業は自給率の中で学習し論議しようということで、具体的な行動提起は少ないかもしれないが、多くの組合員と同じように平和や日本の農業を大切にするというスタンスを読み取っていただきたい。そのことについては地域の中で学習を中心に進めていきたいということで、学習そのものが運動であるといことを方針としているのでご理解いただきたい。

(写真・情報提供:日本生協連北海道・東北地連)

 
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