新年のご挨拶
日本生活協同組合連合会
会長 山下 俊史 |
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新年おめでとうございます。
この一年を通して、青森県生協連と会員生協の組合員・役職員の皆様が、消費者・組合員のくらしを支えるため、日夜努力を積み重ねてこられましたことに、深く敬意を表したいと存じます。
今日、世界は、地球温暖化や自然災害、貧困・飢餓、平和を脅かす問題などの解決に迫られています。国内においても、先行きが見えない経済情勢と人口減少・高齢社会を背景として、くらしの不安が高まっており、地域社会における人と人との絆を様々な形で強めていくことが、これまで以上に求められています。
一昨年の12月、国連総会は2012年を「国際協同組合年」と決定したことは、現代社会の諸問題に対処するにあたり、協同組合に大きな期待が表明されたものと受けとめています。
現在、生協の組合員は全国2500万人を超え、地域社会の人々が直面する問題はすなわち生協が直面する問題となっています。消費者・組合員による透明性のある運営を基礎としながら、生活をとりまく課題へ生協が挑戦することは、社会的な期待であり、責任となっています。社会の変化に対応し、例えば、いわゆる買い物弱者の生活を支える夕食宅配、移動販売車などの新たな取り組みに挑戦し、昨年新たに設立された日本医療福祉生活協同組合連合会とも連携を深め、地域福祉に一層貢献したいと考えます。
本年、日本生協連は創立60周年を迎えます。国民生活が依然困窮していた1951年、賀川豊彦を始め全国の生協の先達は「平和と、より良き生活こそ生活協同組合の理想」と宣言して日本生協連を創立し、各地で様々な問題や矛盾に挑戦しつづけてきました。大きな転換期を迎える今、この挑戦をさらに続けていくため、全国の生協と日本生協連は、相互扶助を理念とする生協が負うべき社会的責任は何か、ふだんのくらしや地域社会においてどう役割発揮できるのか改めて論議し、10年後の生協のありたい姿を描く「生協の2020年ビジョン」づくりを進めています。
生協は、様々な組織・個人と協力しあい、ともに地域における信頼・絆の核となり、くらしを支え続ける確かな存在でありたいと考えます。事業経営の構造改革と事業連帯の強化に取組みながら未来に思いをはせ、全国の叡智を結集し新たなビジョンをうちたてる一年としようではありませんか。
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