「青森県生活協同組合連合会 第55回通常総会」報告-第3報
〜提案6議案と2つの特別決議を採択し終了〜
青森県生協連(本部:青森市柳川)は、2011年6月24日、ラ・プラス青い森(青森市)において、第55回通常総会を開催しました。総会は、議長選出後、井筒智義会長から主催者挨拶、来賓祝辞の後、代議員定数47名に対して、出席44名で総会の成立を確認し、議事に入りました。総会では、10年度活動報告、決算報告、2011年度事業計画・予算、役員補充選挙など、提案した6つの議案と2つの特別決議の提案・審議の後、提案議案をすべて採択し閉会しました。以下概要を報告します。
<青森県生協連第55回通常総会 概要>
■総会の成立要件:
出席44名(内訳:本人出席39・委任出席0・書面議決5)で総会の成立を確認後(代議員定数47名)
その他の出席:理事・監事13名、県連事務局長・来賓・オブザーバー4名出席
■議事:
小野寺静子常務理事から「第1号議案:10年度活動・事業報告」、「第3号議案:11年度活動方針・事業計画案」を提案、土嶺彰専務理事から「第2号議案:10年度決算関係」、「第3号議案:11年度予算案」、「第5号議案:役員報酬」、「第6号議案:役員選挙管理委員選任」を提案、嶋田順一特定監事から「10年度監査報告」を行いました。審議に入り、消費者信用生協代議員から「東日本大震災の被害状況と被災者支援活動、青森県における事業活動の見通し」などについての報告発言がありました。議案採択の結果全議案を賛成多数で承認し、新理事に小渡章好 消費者信用生協理事、古川栄一 コープあおもり常務理事を選出し、特別決議(下記に別途掲載)を採択し閉会しました。
■議案の採択結果
第1号議案 2010年度活動報告・事業報告承認の件
反対0、保留0、賛成43の賛成多数で可決
第2号議案 2010年度決算関係書類及び剰余金処分案承認の件(含む監査報告)
反対0、保留0、賛成43の賛成多数で可決
第3号議案 2011年度活動方針・事業計画及び予算決定の件
反対0、保留1、賛成42の賛成多数で可決
第4号議案 役員補充選挙の件
選挙管理委員長からの提案を全員で承認
第5号議案 役員報酬決定の件
反対0、保留0、賛成43の賛成多数で可決
第6号議案 役員選挙管理委員会委員選任の件
反対0、保留0、賛成43の賛成多数で可決
特別決議「人間らしい生活の再建と住民本位の震災復興を!」
特別決議「エネルギー政策の根本的な転換で、こどもたちに安全で豊かな未来を!」
全員の拍手で承認
<2つの特別決議>
人間らしい生活の再建と住民本位の震災復興を!
3月11日に発生した東日本大震災は、発生した東北地方太平洋沖地震とそれに伴って発生した津波、及びその後の余震により引き起こされた未曾有の地震災害となりました。亡くなった方々と行方不明者を合わせて2万4千人あまりと関東大震災の約10万5千人に次ぐ規模となり、発生から3ケ月を過ぎた今も、約10万人の住民が不自由な避難生活を余儀なくされる大災害となっています。
東日本大震災は、地震・津波・原子力災害という前例のない複合災害となり、被災地に壊滅的な被害をもたらし、我が国の社会・経済・産業全体に大きな衝撃を与えました。その被害規模は、全国で16兆〜25兆円、青森県内でも農林水産・土木・商工関係合わせて1000億にも及ぶと試算されており、被災者の救済、被災地の復旧・復興と日本全体の復興は国が最優先に取り組まなければならない課題です。(*被害金額は、原子力災害を除く)
震災から3ヶ月を経てもなお、毎日の食事や入浴・洗濯に不自由しながら暮さねばならないこと自体、異常です。復興策は、その地に住み・働き続けたい住民も多い現地・現場の意向を尊重し、街を復旧し、日々の生活を取り戻すことが出来るような今後に希望を持てるものとしなければなりません。ましてや、復興を「好機」と捉える「消費税増税やTPP参加促進の議論」、「震災を政争の具にする与野党の足の引っ張り合い」は、未曾有の打撃をうけた地域や被災者に追い打ちをかける以外なにものでもありません。
復興計画はできる限り地元自治体と住民にゆだね、必要な予算を早急に確保・支出して被災者の人間らしい生活の再建と復興を支えることが国の責務です。
私たちはこれまでの経験から発想した震災復興ではなく、住民本位の町づくり・地域づくり・人づくり、そして国づくりの視点を据えた発想が求められています。
青森県生活協同組合連合会は、全国の生協をはじめ、被災された人々、支援される人々と連帯し、希望に満ちた住民・地域本位の復興、人間らしい生活の再生への貢献に取り組みます。
青森県生活協同組合連合会 第55回通常総会
エネルギー政策の根本的な転換で、こどもたちに安全で豊かな未来を!
3月11日に発生した東日本大震災は、地震・津波という自然災害に原発事故という人災が加わった、世界でもまれな複合災害となりました。事故から3ヶ月が過ぎた今もなお、緊張した後処理がつづけられています。政府マスコミが発生直後から「大丈夫、安全、問題ない」報道を繰り返すうちに、事態は一歩一歩深刻さを増し、大気・海・野菜・魚介類を汚し、水道水・牧草・牛乳や乳製品を汚染した放射能は、巡り巡って食品として私たちの体に入り、国民、とりわけ未来ある子供や胎児への影響が大きく懸念されています。
青森県民にとって福島の事故は他人事ではありません。青森は、東北電力・東通原発1号機(定期検査中)のほか、電源開発・大間原発、東電・東通原発1号機、リサイクル燃料貯蔵・使用済み核燃料中間貯蔵施設(むつ市)、そして六ヶ所村に核燃料再処理工場を抱える「原子力推進県」です。福島原発の倍近い使用済み燃料が貯蔵されている六ヶ所で福島級の事故が起きれば、大災害となることは火を見るより明らかです。
地震の専門家は、「日本は約50年周期の地震の活動期に入っており大地震と原発事故が重なる「原発震災」の危険性があると」再三指摘してきましたが、国は「安全、低コスト、地球温暖化対策に有効」などを旗印に原子力政策を推進してきました。この度の福島の事故は、国の安全審査が如何にずさんであったかということと、原発が「危険で、高コストで、地球を汚す最悪のものであること」を図らずも証明することになりました。
いま、原発の縮減・廃止を求める人が増えてきています。NHKの世論調査(5月16日)では「原発を減らす・廃止する」が57%と過半数を超え、青森県でも「建設中の原発2基の中止」が48%と「建設をすすめる」28%を上回り(朝日新聞:5月28-29日」)、世界でもイタリア、ドイツ、スイスなどで原発からの撤退の動きが強まっています。
いまこそ、原発依存政策を見直すべきです。自然再生エネルギーと省エネ(節電)を柱とする低エネルギー政策に転換させましょう。そして、こどもたちや孫たちに次の大地震と原発災害におびえることのない安全で豊かな未来を残しましょう。
青森県生活協同組合連合会第55回通常総会
<問い合わせ先> 青森県生協連 事務局 電話:017−766−1521
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