青森県生協連主催「TPP問題学習会」開催報告
〜6生協・72名が出席 2つの講義に学ぶ〜
青森県生協連(本部:青森市柳川)主催「TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)問題学習会」が、10月6日(木)、青森県観光物産館(アスパム6F八甲田)において、県内の生協の組合員・役職員72名の参加で開催されました。(10時30分〜14時30分)
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▲挨拶:井筒智義県生協連会長 |
「TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)問題学習会」は、小野寺静子常務理事の司会ではじまりました。最初に、県生協連の井筒智義会長の挨拶の後、日本生協連(本部:東京都渋谷区)の板谷伸彦氏による「消費者の願いからTPP問題を考えるために」、午後、弘前大学の渋谷長生教授「TPPに参加すると私たちの生活はどう変わるか」の2つの講義を聴き、それぞれの質疑応答の後、小野寺静子常務理事が学習会のまとめと閉会のあいさつを行い終了しました。今後の話し合いや学習に役立つ一歩となりました。
<TPP学習会の参加状況と2つの講義の要旨>
- ◇参加者:
- コープあおもり(30)青森県民生協(5)青森県庁消費生協(13)津軽保健生協(3)青森保健生協(12)生活クラブ生協・青森(3)県生協連(4)講師(2) 合計:72名
- ◇学習講演1:
- 「消費者の願いからTPP問題を考えるために〜資料集〜」
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- 板谷伸彦日本生協連政策企画部スタッフ
講師は、日本生協連の「TPP問題資料集」(3月発行)について、国論を二分するような混迷するTPP論議のなかでTPP交渉参加への賛否についての表明ではなく、各生協でこの問題の論議に取り組んでもらうための資料として、TPP問題のアウトラインを理解するための用語や関連事項(例えば、WTO、FTA、EPA、FTAAP、TPP等)を解説のほか、TPP交渉の現状、国内産業の現状等について丁寧に講義してくださいました。
☆日本生協連のHPの「TPP問題資料集」はこちら
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▲講師:板谷伸彦さん |
▲講師:渋谷長生教授 |
- ◇学習講演2:
- 「TPPに参加すると私たちの生活はどう変わるか」
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- 渋谷長生 弘前大学農学生命科学部教授
(1)「TPP参加の背景」・「TPP参加を急いだ理由」・「各関係省庁の思惑」・「財界の意向」・「アメリカの要求(2010年外国貿易障壁報告書)と本音」。
(2)日本は、中国を含めた緩やかな経済連携=東アジア→東南アジア→アジアという連携が望ましいのではないか。
(3)食料をめぐる最近の世界的な動向(数年前の食糧危機:コメ不足等)
- 中国の変化(食糧輸出国→輸入国)・穀物の確保・水資源などの具体的な例。
- もはや「食料の安全、安心、安定が保証される時代ではなくなりつつあること」
- 「ランドラッシュ」⇒「食糧安保は自国の農地でしか達成できない。食糧危機の時には他国から食料を運んで来ることはできないのではないか?」
(4)日本とヨーロッパの国境の捉え方の違いとは?
(5)日本国民は「何故、中山間地の農地、そして農業を守る必要性があるのか」を考えることが求められるのではないか?
<問い合わせ先>
青森県生協連 事務局 電話:017−766−1521
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